北海道旅行記 (12
)


 食事が済んで、気分はすっかりリラックス。
 部屋のこぢんまりした感じに、身体も気分も馴染んできた。
 これで冷蔵庫でもあれば、この部屋で暮らしていけそうだ。

 黒磯駅の手前くらいから、外は雪景色にかわった。
 二人の夢をのせて、カシオペア号はゆくよ〜♪ みたいな。(どんな夢だ?
 ★2階席の良いところ:
    寝ながら星空が観られる。途中、一関付近での星空がキレイだった。

 車内放送で、青函トンネル進入時間が午前2時48分くらいで、通過に40分程度
 かかると言っていた。
 電車内からの見た目としては、トンネルはトンネルであろう。
 しかし、青函トンネル通過という歴史的瞬間(私にとって)を自分の目で確かめて
 おくことに決めた。
 部屋備え付けの目覚ましを、青函トンネル進入時間の少し前に
 セットしようとした。が、アラームの鳴る時間は既に青函トンネル進入時間
 の少し前(午前2時30分)にセットされていた。
 我々の前の、この部屋の住人がセットしておいたのだろう。(笑)

 雑誌を読んだり、テレビを見たりして時間を過ごし、午前0時頃、一旦就寝。

 外の明るさで目が覚めた。(2階席だったので、窓のシェードは開けっ放しだった
 時計を見ると、午前2時。

 

 カシオペア号は、青森駅で停車していた。
 ホームの上にも雪が積もっていた。
 ふと、視線を右にずらすと・・・

 

 少し歳のいった学生服姿の中学生二人が談笑中。
 こんな時間に、何やっているんだ?あの中学生たちは。
 すると、ホームの向かい側に電車が入ってきた。

 

 あっ!
 寝台特急北斗星だ!

 

 先ほどの少し歳のいった学生服姿の中学生二人が、
 到着したばかりの北斗星に乗り込もうとしている。
 っと思ったら、
 どうやらこの二人は、交代のために待機していた北斗星の車掌さんだったようだ。
 別の車掌さん二人組が北斗星から下りてきて、待機していた中学生(車掌さん!)
 が北斗星に乗り込むのとほぼ同時に、我々を乗せた寝台特急カシオペア号は
 動き始めた。
 が、進行方向が今までとは逆だった。
 機関車をつけ替えたようだ。

 このまま、青函トンネル突入まで起きていることにした。
 外は、かなり雪が積もっている。
 こんな時間でも、道路で除雪車が除雪作業をしていた。

 午前2時40分頃、
 トンネルに入った。
 「これが青函トンネルか?」
 がしかし、すぐにトンネルを出てしまった。

 午前2時42分、
 またトンネル突入。
 これか?
 今度のは長いぞ。
 トンネル進入から4分くらいで、またトンネルから出てしまった。

 っと、すぐにまたトンネル突入。
 っが、また出た。

 おっ、また入った。
 また出た。

 また入った。
 また出た。

 また入った。
 また出た。

 また入った。
 また出た。

 結局、
 午前2時40分頃に入ったトンネルから数えて、9本目か10本目のトンネルが
 青函トンネルだった。
 予想していたとおり、
 窓から見えるトンネルの景色は普通のトンネルと何ら代わりはないが、
 走っているときの風切り音、レールの音、振動が普通のトンネルとは違うように
 感じられた。

 途中、海底駅っぽい灯りや、札幌時計台や札幌大通公園などをモチーフにした電飾
 を窓から観ることができた。
 そして、青函トンネルを抜け列車が北海道に入ったことを確認し、
 また眠りについたのだった。

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